「タン」と「上タン」
もちろん「上タン」の方が質が良いのは当然ですが、どう違うかご存知でしょうか?
どこからを上タンと定義するかはお店によって異なります。
しかし、共通して言えるのは、通常のタンの方が舌の先に近く、上タンになるほど根元に近くなるということです。
タンはざっくり分けると「タン下」「タン先」「タン中」「タン元」の4つの部位に分類されます。
また、その皮の色から「黒タン」と「白タン」という分類もあります。
結論から言うと、焼肉にして最も美味しいのは「黒タン」の「タン元」です。
タン下
タン下はタンの下側(裏側)に当たる部分で、タンさがりとも呼ばれます。
筋が多く肉質も硬く臭みもあるため、焼肉には適していません。
クセがあるのでそのままでは食べられませんが、煮込むと柔らかくなるため、シチューやカレーにすると美味しく食べられます。
ただ、スーパーなど小売店ではまず見かけない部位です。
タン先
タン先は舌の先っぽの部分です。
タン下のような筋はないものの肉質は硬めです。
舌の先はよく動かす部位であるため、筋肉が発達しているからです。
タン下と同じく臭みもあるため、焼肉には適しておらず煮込み料理向きです。
タン中
タン中はタンの真ん中の部分で、一般的な牛タンです。
スーパーで販売されているのはだいたいタン中です。
焼肉屋さんで提供される並みのタンはまず「タン中」です。
ただ、タン中と言われる範囲は広いため、タン先に近いタン中と、タン元に近いタン中では同じ個体でも柔らかさが違います。
お店によっては上タンでもタン元に近いタン中である可能性もあります。
タン元
タンの最も根元の部分で、最も動きが少ないため、柔らかいところです。
焼肉屋さんでは「上タン」または「特上タン」として提供される最も美味しい部分です。
1頭から取れる量はかなり少ないため、希少部位です。
黒タン
黒タン=黒毛和牛のタンだと思っている人もいるようですが、イコールではありません。
黒タンはその名のとおり、皮が黒いタンです。
黒毛和牛は黒タンですが、交雑牛のタンもほとんどが黒タンです。
輸入牛は個体や牛種によってマチマチです。
黒タンは白タンより脂のノリがよく、柔らかくて美味しいと言われています。
白タン
乳用牛(ホルスタイン)の牛タンの皮は白いため、白タンと呼ばれています。
輸入牛は個体や牛種によってマチマチで、仕入れてみないと白タンか黒タンかわからないそうです。
脂のノリは黒タンにはかないません。
まとめ
・焼肉で食べられる並のタンや上タンの部位はタン中かタン元で、タン下とタン先は硬くて焼肉に向かない
・並のタンと上タンの定義はお店によるが、上タンほどタン元に近い
・白タンより黒タンの方が柔らかく美味しい
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